4年ぶりの謝罪

元旦那に電話したことを書く。

 

第一志望の企業の最終に落ちて、

意気消沈と自己嫌悪と変化せぬ状況への苛立ち…

 

唯一頼れる妹に打ち明けても、

病んでいるみたいだと、気持ち悪がられ、

良くも悪くも批判体質な妹の言動に深く傷つき、

でもどうしても誰かの声が聴きたくて、

さみしさと孤独のあまり、気が付くと私は、元旦那に自分から電話していた。

 

私から電話するなんて、離婚して以来初めての事。

離婚して4年がたって、年号も変わって、

なのに私はこんな状態で…

 

「どうしたの?!」

とても驚いた様子で、彼は電話に出た。

 

他愛ない話して、気を紛らわせて…

でも、4年たった今だから言えることやわかることもあって…

 

そんなことを思いながら話していたら、

ふと彼が私に言った。

「電話して声聞くと思い出しちゃうからさ。

あまり自分から電話しないようにはしているんだけど…」

「今となってはわかるんだ。あの時の俺は子供だったし、

本当に若かった。たくさん傷つけてごめんね。」

受話器から聞こえる、その声は、

ずっと、いつも、待っていた言葉たちばかりだった。

 

「本当に傷つけてごめんね。」

何度となく、彼はそういって、私に謝罪した。

4年前、あんなに非を認めないでいた彼が、

はっきりと私に非を認めて謝罪をした。

 

謝ってくるなんて、予想すらしていなかったから、

その事象に驚いて、

同時に、ずっと待っていた言葉だったし、

恨んでいた事だったのに、

なぜか反射的に、私も彼に謝罪していた。

 

「あの頃、仕事や自分のことにかまけてて、尊重してあげられてなかったよね。

本当にあなたは頑張っていたし、いつも夕ご飯作って待っていてくれた。

さみしい思いをさせてごめんね。つらかったよね。

本当に申し分のない、素敵な旦那さんだったのに…私こそ、配慮不足でごめんね。

あなたがいなくなって、一人で住む部屋はとても寒くて、さみしかったよ。」

 

そう言っているうちに、涙が止まらなくて、

ボロボロ涙を流しながら、私は彼と話をしていた。

 

本当は、すごく話したかったのかもしれない。

いつも心の片隅で気にはなっていたけど、

まさかこんなに感情を揺さぶられるとは思いもせずに…

 

仕事も決まらず、自分の状況が悪くて、

精神不安定なのかもしれないけれど、

この時間があってよかったと思った。

 

 

End