ありふれた平日を変えてみたこと

先週末かな?

丁度金曜に面接を終えて、その後家に帰って夕飯食べて…

「今週も終わるなー」とか、

「もう4月かー」とか考えながら

私の毎日って変化ないなーって思って…

 

そしたら登録しているマッチングサイトのアラートが鳴って

マッチ成立のお知らせが来た。

 

特に深く考えず、メッセージのやり取りをした。

相手はベルギー人で、

仕事で現在、東京にいるらしい。

 

カフェかディナーへどう? と言われ、

さすがにその夜は外出する気にもなれず、

月曜はいかがと問うと、あっさりOKの返事。

 

"What are you looking for?" と聞く彼に、

"I am not greedy, just look for someone to hang out, and find out to see what's gonna happen."

そう答えると、

"I am the same."

そう答えた彼の言葉に嘘は見えなかったから、

先ずその時点で、会ってみてもいいかな?って思った。

 

その人は、「交わした約束は、絶対守る。」っていう人で、

私と同じ考えを持っていた。

そして、驚いたことに、私と同じバツイチだった。

はじめはもやもやしていたけど、

バツイチって聞いて、共通点があったから、

何もないかもしれないけど、まずは会ってみようって。心からそう思えた。

 

たとえ前向きな出会いでも、

不安が先に来るんだよね。なぜか。

 

そして約束当日。

予定通りですとの連絡に、

私もと、返事を返す。

 

写真の交換はしていない。

そもそも期待すらしていなかったから。

どんな人なのかもわからない。

プロフィールの写真を見た限りでは、

ブルネットの髪に、ブルーの瞳。

 

約束の時間が迫る。

先ずは何て言えばいいかな?

なんて思いながら、約束の場所へ向かう。

 

約束したカフェに、私が到着し、

彼らしき人が、入ってきた。

 

初めて見た印象は、

とても背が高くて、筋肉すごいけど、姿勢がよくてスマートな男性。

名前を呼んだら振り返ってくれて、

なんとなく、二人手を差し伸べあい、

はじめましての握手をした。

 

それから彼は私にドリンクをご馳走してくれて、

窓際の席について、仕事の事や、趣味のこと、

仕事で出張中の間に起きた出来事を話してくれた。

日本の文化や、人種についての理解を深めたいと言っていた。

 

仕事の領域が似ているから、話をしていてとても楽しかった。

やっぱり日本で働いている人と、考え方や、価値観が違う。

同意できる点がたくさんあって、とても有益な時間を過ごせた。

 

そして、離婚のことも少しだけ。

"Everybody has own history, gotta carry on." っていうその言葉を

自分に言い聞かせるように彼が言う。

彼も、彼なりの別れがあったんだろうなぁって。

私の記憶の傷を少しだけ痛ませた。

子供はいないと言っていた。

私も同じでまたそこも共通点。

 

ちょっと真剣な話もしながら、いろんなことを話したような気がする。

気が付いたら、閉店時間間際になっていた。

こんなに時間が経っていたなんて、自分でも驚く。

 

カフェの外に出て、少し立ち止まり、

私の目を見つめて彼は言った。

”I had really good time with you, I wanna see you again, in very soon.

And I hope you feel the same...”

はにかみながら、そう私に言ってくれた。

 

"Yes, I would love to... I had really good time to talk to you tonight."

私もそう言い返す。

 

次の月曜はどう?と、彼は提案する。

大丈夫。と、私。(理由はいつも予定ないから…笑)

よかった。と、とてもうれしそうに、彼は微笑んだ。

私の言葉でそんな表情を見せてくれる人が目の前にいる私は

きっとこの瞬間は、とても幸せなのかもしれない。

そして、それはとてもあたたかな気持ちにさせた。

だからわたしは、彼に向って言う。ありがとう。って…

 

駅までの方向と、

彼のホテルまでの方向が一緒で、

少しの間、一緒に歩いた。

 

無理やり誘われたらどうしようとか思っていたけど、

それは単に先入観か心配症の極みか…

取り越し苦労に気づき、くすっと笑ってしまった。

 

きっとこんな風にして、考えすぎて、

沢山の、潜在的な出会いやキッカケを、自らで逃していたのかもしれない。

嫌になる位、私は男性に対して不信感が先に出て、

そのうえ出不精で、誘われても出かけない人だから。

 

歩いている間も彼は話し続ける。

週末の予定とか、東京にいる間にやりたいこととか…

道が行き止まりになり、それぞれ反対方向へ歩かないといけないとき、

なんとなく2人向かい合ってハグをした。

私の体が、背の高い彼の大きな腕にすっぽりと包まれて、

少しの間、目の前が見えなくなる。

 

互いが離れて、向かいなおした時、

彼は私に

"Well, I look forward to seeing you on Monday. Hope you feel the same."

 

と、言った。

"I do too. I look forward to seeing you on Monday."

私もそう言い返す。

 

そしてもう一度ハグをして、

さよならをした。

 

家について、

今夜はありがとうのメッセージを入れて、

彼からも返事が届いた。

文末には、Look forward to seeing you on Monday. の言葉。

 

とてもやさしい人だった。

そしてなんかとてもやさしい気持ちになれた。

会いに言ってよかった。

 

ありふれた平日をちょっと変えてみただけなのに、

なんだかすごく幸せな気持ち。

 

私は、大丈夫なのかもしれない。

もう、まっすぐ歩いていけるのかもしれない。

 

そう思えた、平成最後の3月の夜だった。

 

 

End

 

 

 

 P.S. その夜に見つけた共通点

1.交わした約束は絶対守る

2.仕事が同じ領域

3.バツイチ

4.こどもがいない

 

 

共通点がないと安心できないゆえの備忘録。